ポテンツァとダーマペンは、どちらも微細な針で皮膚に刺激を与えるマイクロニードル治療。ニキビ跡・毛穴の開き・ハリ不足など、さまざまな肌悩みにアプローチできる美容医療の施術です。
針で皮膚に小さな穴をあけ、肌の深層に薬剤を届ける点は共通していますが、「具体的な何が違うの?」「結局どっちを選べばいい?」と疑問に思いますよね。
そこで今回は医師監修のもと、ポテンツァとダーマペンの違いを詳しく解説します。ダウンタイムの比較やそれぞれの治療におすすめの人も紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください!
長崎大学医学部卒業後、形成外科医として国内外で研鑽を積む。「やまもと形成外科クリニック」開院。日本形成外科学会専門医として学会活動に尽力し、形成・美容外科の発展に貢献しています。
Mignonの管理人。プチプラからデパコスまで多くのコスメを使用してきました。コスメコンシェルジュ・化粧品検定1級を取得。最近はスキンケアについて勉強中です。リアルな使用感を伝えるのが得意♪
ポテンツァとダーマペンの違いは?

ポテンツァとダーマペンは、どちらもマイクロニードルという微細な針を用いた美容医療の施術です。皮膚に小さな穴を開けることで、肌本来の回復力(自然治癒力)を引き出します。これによりターンオーバーが促進され、肌トラブルの改善や若返り効果が期待できます。
いずれもスキンケアでは届かない、肌の深層までアプローチできる点が最大のメリットです。対応できる肌悩みも幅広いため、それぞれの特徴をチェックしましょう。
肌のターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ちて新しい肌へ生まれ変わるサイクルのこと。通常は約28日周期ですが、加齢や生活習慣の影響で乱れやすくなります。
ダーマペンとは?

ダーマペンは、専用の機器とカートリッジを使用するシンプルな肌治療です。主にニキビ跡・クレーター・毛穴トラブル・小ジワ・ハリ不足などに効果が期待できます。
肌の状態にあわせて針の長さを調整できるため、表皮レベルの色素沈着〜真皮層に及ぶクレーターまで対応可能です。さらに、針で開けた微細な穴に薬剤を塗布することで、肌の奥から改善を目指します。
現在、多くの美容クリニックで導入されているモデルは最新機種の「ダーマペン4」です。従来のモデルより性能が向上していながら、美容医療のなかでは比較的リーズナブルな価格で施術を受けることができます。美肌治療が初めての人にもチャレンジしやすいでしょう。
ポテンツァとは?

ポテンツァは「ダーマペンの進化版」とも呼ばれ、より幅広い肌悩みに対応できる施術です。先端に装着するチップを使い分けることで、ニキビ・シワ・たるみ、さらに肝斑や赤ら顔の治療にも効果が期待できます。
さらに、ポテンツァは針先から高周波(RF)を照射し、肌の深い層に熱エネルギーを届けます。これにより、肌の弾力に欠かせないコラーゲンやエラスチンが活性化され、肌のハリやツヤの改善につながります。
また、有効成分を含む薬剤も高周波と同時に導入するため、肌の深層(真皮層)まで効率よくアプローチできる点もメリットです。しかし、高性能な機能が搭載されているので、ダーマペンやほかの肌治療に比べても価格は高め。本格的に肌悩みを改善したい人におすすめです。
ポテンツァはRF(ラジオ波=高周波)を利用したマイクロニードル機器で、肌を加熱しコラーゲン生成を促進します。ダーマペンは微細な針を直接肌に刺して穴を開け、組織の再生を促進します。また、成長因子やPRPを塗布することで多様な肌トラブルに対応可能です。
ポテンツァのチップやモードとは?

ポテンツァは、肌の状態や目的にあわせた14種類の専用チップを利用します。それぞれのモードで「針の有無」「針の本数・深さ」「薬剤導入の有無」「熱の入り方」が異なるため、目的に応じたチップを使い分けることがポイントです。
代表的なモードはポンピングチップを使用する「ドラッグデリバリーモード」。シワ・毛穴・美白など肌質改善に効果が期待でき、針を抜いた瞬間に薬剤が真皮層まで均一に届きます。高周波(RF)の照射も併用するため、ポテンツァの機能をフルに活かせるモードです。
「肝斑モード」は赤ら顔の改善にも有効で、薬剤は使わず高周波による熱エネルギーで肌にアプローチします。真皮層に熱を与えることで皮膚表面にできた微細な傷(マイクロニードルによる)の修復を促し、肌の再生を高めます。
ダイヤモンドチップは、微細な針を使わず、RFエネルギーを肌に照射するタイプのアタッチメントで、肌の表面に軽く接触させてエネルギーを均一に届けます。ダイヤモンドチップは針を使わないため、マイクロニードルよりも痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないというのが大きな特徴です。
ほかにもニキビの原因である皮脂腺を破壊するアクネチップや、針を使わない最新モード「スキンリサーフェシング(SFA)」などがあります。肌を入れ替えるという意味をもち、主に毛穴・ニキビ跡・小ジワに効果が期待できます。
ポテンツァとダーマペンのダウンタイムを比較!
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ダウンタイムの期間は、圧倒的にポテンツァのほうが短いです。ポテンツァは高周波を照射しながら針を打つため、熱エネルギーによる止血作用が期待できます。これにより、赤みや出血を最小限に抑えられます。
さらに、針の刺すスピードや深さを調整できるメリットも。肌の状態や仕上がりの希望にあわせて設定できるため、よりダメージを抑えながら施術を行えます。
一方、ダーマペンは、ポテンツァに比べると赤みや出血が生じやすく、当日はやや痛々しい見た目になることもあります。通常は3〜5日程度で徐々に治りますが、施術内容によっては1週間ほど続くので注意が必要です。
ダーマペンは、細い針で肌に小さな穴を開けるため、出血が起こります。特に、血液をサラサラにする薬を服用している方は、出血が多くなり、皮下出血(内出血)を起こすこともあります。そのため、肌の回復にかかる時間(ダウンタイム)が長くなるため、長期の休みが取れない方にはおすすめできません。
ポテンツァとダーペンの施術間隔は?
ポテンツァ | ダーマペン | |
施術頻度 | 2〜4週間 | 4〜6週間 |
効果的な回数 | 3〜5回 | 5〜10回 |
ポテンツァは1回の施術でも効果を実感できますが、肌トラブルを改善するなら継続的な治療がおすすめです。持続期間は1回の施術で約6ヶ月、3回続けた場合は約1年が目安となります。しかし、症状や肌質によって異なるため、詳しくは医師に相談してくださいね。
一方、ダーマペンも肌トラブルによって施術回数は変わりますが、5回以上の施術で効果を実感できるケースが多いです。ポテンツァより即効性はなく、より継続的な治療が必要です。
ポテンツァは、ダウンタイムがほとんどないため、1~2週間の間隔で施術を繰り返すことができ、効果が得られます。ダーマペンは微細な針を使用するため、施術後に赤みや軽い腫れ、かさぶたが発生することがあります。そのための回復期間が必要であり、通常は4~6週間に1回の施術が推奨されます。
ポテンツァとダーマペンどっちがいい?

ポテンツァとダーマペンの違いを理解しても、どちらを受けるか迷いますよね。美容クリニックで相談する前に、ある程度決めておきたい人も多いはず。
そこで今回は、それぞれの治療がどんな人に向いているのかご紹介します!
ポテンツァがおすすめの人
ポテンツァは、費用が高くても1回の施術で効果を実感したい人におすすめです。ポテンツァの1回の効果はダーマペンの5回分ともいわれており、短期間で変化も求める人にも適しています。
さらに、ダウンタイムも短いので仕事や大切な予定がある人にもぴったり。肌の状態にあわせて治療できるので初めての人も心配が少ないでしょう。
また、ダーマペンは肝斑の治療に向いていません。ポテンツァはメラニンの生成を抑える作用があり、色素沈着や白斑といったリスクを抑えながら治療を進めることが可能です。
ダーマペンがおすすめの人
ダーマペンは、なるべく費用を抑えたい人におすすめです。ポテンツァの半額以下で受けられるクリニックも多く、高額な治療に抵抗がある人も試しやすいでしょう。
さらに、ペン型の機器を使うダーマペンは、小鼻や目元など細かな部分の施術に向いています。ポテンツァと比べると効果を感じるまでに時間はかかりますが、少しずつ変化を実感できますよ。
ポテンツァは他の肌治療で効果を感じられなかった人にもおすすめです。費用面の負担が気になる人は、ダーマペンを先に試すのもあり。思うような効果がなければポテンツァを検討するとよいでしょう。
